【よりぬき真理さん】AniPAFE2020好きMAD4選感想【濃い口】


前略、AniPAFE2020というイベントに参加をさせて頂きました。



投稿が終わってしまえば後は投票です。

私自身は匿名投票ならではの「誰が書いたか分からない感想」というのにも独特のわくわく感なんかもあると思うので、あえて「どれに投票しました!」とかは言うことはないかな~と思うのですが、「いやいや真理ってやつこれにはどう考えても入れてるでしょ」ってのが普段の言動や作品の好みからバレバレてそうな作品に関しては投票期間終了後なら語っちゃってもいいかなと思った次第です。

(twitterや投票の感想で語り切れなかったというのも有り)。
そんな訳で4本程この場を借りて必要以上に語っちゃいたく思います。
※MAD製作者というよりはコアな1原作ファンみたいなノリなので苦手な人はブラウザバックでお願いします。










【静止画MAD】超越的学習の代価【鋼の錬金術師】 垢メイン さん

 
これを挙げずして真理を名乗れようものか!!!!!!!!

ハンドルネームからお察し頂けるかと思いますが、私鋼の錬金術師大好きなんですよね。
それこそこれまで読んだ漫画作品の中ではもう殿堂入りってくらい。
そこまで来るともはや動画製作者というよりコアな1ファンとして観ちゃいます。
そんなコアな1ファンから感謝も述べちゃいます。


演出等々はそこはもう垢さんなので、少年漫画系のソースとは相性バッチリ。安心して観れました。いやーどこをとって観てもかっこいい。

また、このMADで更に個人的に「ああいいなぁ...」となったのは構成・テーマの一貫性の部分です。初見時は漠然と「纏まっている」という感想が頭に浮かびはしたのですが、具体的にどういうことだ?と自問しているうちに「MADの中での軸の一貫性」の部分が好みだったかな、と個人的には思いました。


テーマ賞にこそエントリーはしていないですが、このMADの核となるテーマはそのままタイトルの「超越的学習の代価」だと私は解釈しています。

「超越的学習」とは、即ちこのMADの冒頭で言及される「痛みを伴う教訓」。
「その代価」は痛みを伴う教訓を経て物語を終えたエドワードが、錬金術を失った代わりに得た「鋼のような心」(動画の〆のシーン)となる訳です。(前回記事で私自身の動画の構成手法として説明させて頂いた「PREP」の型としても綺麗に纏まっていたと思います。)

イントロからラストまでの間のパートに関しても主要な敵味方のキャラクター紹介や「ここ!」というシーンは入れつつも最小限に抑えつつ、あくまでも全体で見た時の軸はエルリック兄弟からブラさない様になっていたと思います(ハガレンは魅力的なキャラクターばかりですが、エルリック兄弟が主軸だとしたらグリードや大佐に必要以上に尺を割き過ぎてもよく分からないですしね)。

また、鋼の錬金術師の全体のストーリーを「人とホムンクルス達の戦い」として見た場合のラスボスは「お父様」ですが、「エルリック兄弟が全てを取り戻す物語」としてフォーカスする場合のラスボスは「真理」になるんですよね。

ここに関しても実にラスボスっぽい真理と尺の配分でとても納得感がありました。
これには思わず真理もニッコリです。






【MAD】をかし【刀語】 ムパ さん

 
刀語警察だ!!!!!!!!!!!

ハガレンが殿堂入りの漫画なら刀語は殿堂入りなアニメです。
なのでやはり動画製作者というよりコアな1ファンとして観ちゃいます。
コアなファンから感謝も述べちゃいます。

元々ムパさんは作品にマッチした選曲に丁寧に作品に合わせてしっかり歌詞と音を拾う構成で、毎回新作が楽しみな作者さんの一人です。いやまさか刀語で作ってくれるとは。。。

雰囲気は志方あきこさんの和な感じがバッチリ。ただこの曲は私も一度刀語の選曲として妄想したことがあり(というか和な楽曲は聞いた瞬間に妄想します)、ハマるとピッタリなものの構成がかなり難しいイメージがあった選曲です。なので、まずは素直に流石だなぁと。

なんとなく熱く疾走感のある選曲が定番な刀語のMADに対し割と落ち着いた雰囲気から入りますが、構成も丁寧でしっかり引き込まれます。

途中途中の歌詞もしっかり主人公の七花とヒロインのとがめ、そして七花の姉にして中盤の大ボス七実、敵陣営の1つである真庭忍軍と、曲のパート毎に各キャラクターに丁寧に当てはめていて、「おおー...」ってなってしまいました。「恋し憎し」とかね、まさにとがめですよね。



真庭忍軍のパートに関しては刀語未視聴の方は少し唐突に見えるかもしれませんが、彼らの立ち位置は主人公とは少し活躍する軸の異なる「複数ある敵陣営の中の一つ」です。
彼らをMADの構成にどう組み込むかは結構せめぎ合いなところがあって、「アニメを視聴していない方々にとがめと七花の物語を見せる」という感じの構成なら結構あっさりめの尺配分で済まされることも多いような気がします。ですがしっかりと合う歌詞のパートに入れ込んできて「愛」感じちゃいましたね...。

彼らも彼らでとても愛着が湧いちゃうキャラクターなんですよね。いいキャラ達なのです。

そしてラスサビ。
とがめの語りからの最終決戦、とがめとの回想、締め。テンポ良く勢いも良く、全てが終わった後にはしっかりと余韻もあって「これだよこれ」みたいな感じでありました。感謝。






NIGHTMARE | 傷物語 にっち さん


Cooooooooooooooool!!!!!!!!!

傷物語のMADは切り貼り・静止画でどちらの方面で実力派と呼ばれているMAD製作者の方々の中でもそこそこ作られている方がいるので、全体的に良作が多いイメージがあります。私自身も傷物語は大好きなので自分で言うのもなんですが傷MADも割と観ています。で、その中であくまでも私個人の好みでは今まで観た傷物語のMADではトップだと思いました。

まず選曲と、それに紐づいた作品のタイプが好みです。私自身も傷のMADを作った際傷物語のMADのタイプを大きく3つに分けたのですが、(どれがいいという正解ではなく)私自身の純粋な好みとして「クールと熱血の中間」を行く雰囲気の傷MADが大好物です。このMADはど真ん中です。好き。


緩急の付け方。




キッチリ15秒で引き込まれましたとです。


アイシールド21という漫画にでも出てくる「チェンジオブペース」というテクニックがありますが、これはもうまさにそれですよね。激しく動いていたと思ったら一瞬スピードが0になり、かと思いきや次の瞬間には最高速度で引き離される感じ。


また個人的にこのMADの中で好きな部分なのですが、動のパートの中にごく自然に全く違う時系列の静のパートの映像を挟み込みつつテンポを維持しています。


自分だったら速度0の止め絵や暗転にテキストで凌いじゃうかな~~と思いまして凄く敗北感がありました。一瞬の回想みたいな演出で違和感なくシーンを入れてくる。シーン選びエグい。変態。

「センス」と一言で言うのはなんだか勿体ない気がするので「こだわり」と言いたいと思います。傷物語という作品そのものを見せつつも、大元は使用している曲の世界観、勢いを存分に表現する為の「こだわり」が見えますね。さすにっちです。






【SILHOUETTE】 Fate/帝都聖杯奇譚【MAD】 しょー さん


いやこれはもう、流石に。
何てものを。
作ってしまわれたのかと(ありがとうございますの意)。

演出周りに関してはもはや私が語れる次元ではないのですが、ご本人も仰っている通りアニメや映画のエフェクトや動きを細かく研究されており、とにかく凄いのなんの。同界隈では「アニメ作ってる」と専らの評判でしたが、私個人的には既に「アニメとも漫画とも違った何か」のような感じがしました。


構成上欲しいけどコミカライズ前というパート、どころか宝具やキャラクターに関しては、自前でCG作っちゃってますね。いやもうどういうことだ。

冒頭の掴みの見せ方、MAD内の尺の取り方的にも「聖杯戦争の苛烈さ」を「サーヴァント同士の戦い」の面から説明してくる感じ。日頃からショートPVの構成も結構研究されてるようですし、情報の引き算/取捨選択が非常にお上手で公式の仕事感を感じます。

キャスターは素材の関係もあると思いますが出番最小限の控えめですが、これもテキストやCGに手を出してまで無理に説明したりしなかったのは英断だったかもと思いました(特にキャスターは設定周りが他のサーヴァントに比べるとやや複雑なので)。


ちなみに私の個人的推しシーンは雨から快晴になってのキメシーン、「誠の旗」。
ここは原作のコハエースから履修していたら「おおおお」ってなりますし、Fateシリーズに明るくない人でも「新選組」「沖田総司」は大抵の方ご存じですよね?割と印象的なシーンになるんじゃないかと思います。


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今回は以上になります。

抜粋させて頂きはしたものの、今回とても良い作品ばかりで投票はもの凄~~~~く迷いました。当然投票の枠はフルに活用してたっぷり感想も書いております。中には上記の4本と同じくらい「あ、すき」ってなったMADもございます。
あくまでも今回は使用されてる原作ソースの面でも語らずにはいられなかった4本を、といったところです。

次回があるかは分かりませんが今回はこのようなところで。
スィーユーアゲイン。